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求刑10年を判決4年6月に

2015年4月7日

ご高齢の夫婦間で起こった事件です。

妻は,介護が必要な状態。
事件数日前より,失禁をするようになった。
事件当日,トイレにたどり着く前に,妻が尿をもらしてしまった。
ようやく,夫が後始末を終えた直後,再び,妻が失禁した。
嫌気がさした夫は,妻の首に手をかけ,絞め殺したのです。

検察官の求刑は,懲役10年。
これに対し,判決は,懲役4年6月。
実に,半分以下になりました。

ポイントは,事件の見方(見せ方)にあったと思います。
検察官の見方(見せ方)は「介護をするのが嫌になった夫が,妻の考えも聞かず,一方的に殺害した身勝手な事件」。

たしかに,そのように言われても,やむを得ない側面があります。
しかし,弁護人の仕事は,被告人(夫)の立場に立ち,事実を再現すること。
被告人(夫)の立場から事実を再現するため,弁護人は,夫がどれほど懸命に介護してきたか,再現することにしました。

妻は,歯がない。入歯もない。
そこで,夫は,妻が食事を食べやすいように,やわらかい食べ物を用意していた。
小さくもしていた。
夜も,何度も妻が起こすので,その都度,起き,足腰の不自由な妻の体を支え,トイレに付き添った。
外の空気を吸わせるため,妻の体を支えながら,根気よく,散歩につきあった。
丹念に,介護状況を再現しました。

その上での,事件当日。
失禁を繰り返された。
事件当時の被告人(夫)の立場に身を置いて,考えてみたい。
どんな思いがするか。
・・・いつまで,こんな日々が続くんだろう。・・・
絶望と孤立,これが,事件の本質ではないか。
こう,考えたのです。

もちろん,被告人(夫)の行為は,決して,許されることではありません。
しかし,懲役刑の長さを決めるに当たって,これらの事情を無視することは,決して,フェアではない。
フェアな判決。

本件では,妥当な結果が出せたと感じています。




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