当事務所のトピックス・ニュース

【裁判例ニュース】  痴漢事件で逆転有罪判決(福岡高裁平成23年5月25日判決) 

2013年8月17日

痴漢事件で無罪判決が出される例が散見されますが(最判平成21年4月14日・刑集63巻4号331ページ等),本件は,第一審無罪判決の控訴審において,有罪判決が出されたケースです。
 痴漢事案の多くは満員の電車内等であり,多数人の身体が被害女性に密着する可能性があり,人違いのおそれがあり,その人が犯人かどうかが争われるケースがほとんどです。
 これに対し,本件のケースは犯行現場スーパーマーケットの店内であり,被害女性の身体に同時に多数人の身体が接触する可能性のない状況でした。ここでの争点は,被告人が被害女性の身体に触ったかどうかが争点でした。
 本件の被害女性が3人いて,3人ともが被告人に身体に触られたと供述しており,店内の防犯カメラの映像もありました。ところが,一審判決では,各被害女性の法廷での証言が信用できないなどとの理由で,無罪判決を言い渡したのです。
 しかし,被害女性の3人とも被告人とは,それまで接点はなく,被告人を陥れるために嘘の証言をする動機はありません。また,関係のない3人が,被告人に痴漢をされたと口裏を合わせることも考えにくいといえます。
 一審判決は,被害女性らの証言内容が曖昧で,これまでの供述と食い違いがあって,信用できないと判断しましたが,数か月前の被害状況につき,事細かに記憶していることを期待するのは酷なような感を受けます。ましてや,嫌な記憶は早く忘れてしまいたいと思うのが通常の心情ともいえます。
 一審の無罪判決には疑問が残る点が多いのですが,このような不合理な判断がされたことにより,最終的に,不利益を被るのは被告人本人ではないかと思います。判決は人の人生を左右する重大な影響をもたらすのですから,常に正しい判断がなされることを望みます。





■お電話でのお問い合わせ

お電話でのお問い合わせはこちら

■メールでのお問い合わせ

メールフォームはこちら
  • よくある質問

    よくある質問に対し、弁護士が回答しています。

  • ご相談の流れ

    まずは、お電話で当事務所でのご相談のご予約をお願いします。

  • 弁護士費用

    固定費用制度を採用しており、安心して刑事事件・少年事件のご相談をして頂けます。

  • 当事務所の解決事例

    当事務所で解決した刑事事件・少年事件例です。

  • ニュース&トピックス

    当事務所のトピックスとニュースです。