事件別弁護方針 殺人・傷害致死

1 殺人・傷害致死はどういう罪になるのか

殺人、傷害致死は、いずれも刑法に規定があり、殺人の法定刑は、死刑又は無期懲役、あるいは5年以上の有期懲役です。傷害致死の法定刑は、3年以上の有期懲役と規定されています。

2 殺人・傷害致死の弁護方針

傷害イラスト

殺人、傷害致死の嫌疑を受け、逮捕された場合、勾留請求されるのは必至であり、勾留後、ご本人が犯人でない可能性が相当あると判断された場合以外は、公判請求されるのが通常です。

万が一、身に覚えのない嫌疑で逮捕された場合には、取調べでも、取調官の対応にかかわらず、そのとおりの供述しかしてはいけません。身柄を拘束されていると、それだけでも不安な立場に置かれます。ましてや事実を否認している場合には、接見禁止決定がつき、弁護人以外の人との接触が一切禁止され、ますます孤立した状況に置かれます。

そのような状況で、取調べに耐えるのは厳しいのですが、唯一接見できる弁護士に対し、充分に取り調べの様子などを報告し、その都度アドバイスを受けるようにしてください。弁護士のアドバイスに従い、納得のできない内容の供述調書が作成されることがないようにしてください。

自分がやっていない嫌疑で逮捕・勾留された時でなくとも、行為当時、殺害の意思がなかったにもかかわらず、殺人の嫌疑がかけられている場合にも、行為当時の自分の内心については、取調べでは慎重な対応が必要です。殺人と傷害致死では、結果は同じですが、法定刑に大きな違いがあります。勾留中に作成された供述調書が、後の裁判の証拠となることを考え、殺すつもりはなかったこと、相手が死ぬとは思っていなかったことにつき、一貫して言っておかなければなりません。

起訴された後は、殺人と傷害致死は、いずれも裁判員裁判対象事件であり、通常の裁判手続とは、手続が大きく異なります。裁判員裁判では、裁判員の方に長期間、裁判手続に専念していただくことはできませんので、裁判自体は集中した数日間の審理だけで終了させる必要があります。審理を集中させるためには、裁判所・検察官・弁護人(弁護士)の三者間で事前に裁判で取調べ予定の証拠を示し、争点を整理する手続を済ませておくことが不可欠です。この手続を公判前整理手続といいます。

公判前整理手続では、弁護人の立場では、検察官手持ち証拠の開示を求めること、さらには、捜査機関が起訴前に捜査しきれなかった事項について、証拠を収集するため、裁判所にその協力を求める活動が重要となってきます。裁判前に有利な証拠を集め、被告人のために最良となる主張をしておくことが弁護人の努めです。

傷害致死(幼児虐待)の嫌疑をかけられ、警察からの任意同行を何度も求められながら、検察官不送致のまま事件を終了させました。

Bさんのお子さん(1歳)が事故死しましたが、その死亡はBさんの虐待によるものではないかと嫌疑をかけられました。

マスコミも、Bさん自宅周辺で張り込み、Bさん夫婦にコメントを求められるようになりました。警察は、Bさんを逮捕することなく、警察署への出頭を求めてきました。

相談を受けた弁護士は、任意の出頭を拒否すれば、逮捕のおそれは高まると判断し、任意の出頭には応じつつも、自白の強要には屈しないようアドバイスをしました。その後、Bさんは、警察署へ出頭することにしましたが、Bさんが出頭した日は欠かさず、弁護士は、午前と午後の2回に警察署に出向き、Bさんとの接見を求めました。接見で直接、Bさんから、取調担当官の不当な言動がないか、任意で事情聴取を受ける余裕があるかを確認し、励ましました。Bさんは、厳しい事情聴取を耐え、無実の主張を維持され、事件が検察官に送致されることもありませんでした。

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